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『プラダを着た悪魔』~創造をうみだす何か~

2014年06月12日 category:未分類

ゴルフモードカルチャー               創造は、模倣からはじまるという言葉が正しいとするならば、これは創造者たちに模倣への強い欲求を掻き立てた物語である。       物語の中心。それは、女性向けファッション誌『ランウェイ』編集長として君臨する、ミランダ・プリーストリーである。そして、その実体は、『ヴォーグ』の伝説の編集長、アナ・ウインター。ミランダの名もランウェイの名も物語上の記号でしかない。物語の深部から沸き立つリアルは、アナ・ウインターのリアルそのものである。   アナの独特のボブ・ヘア。真意を人に悟らせないかのような大きくて濃いサングラス。 実在するからこそ、ミランダとして記号化された虚飾の効果がさらに高まっている。 映画版『プラダを着た悪魔』では、名優メリル・ストリープが、ミランダを演じているが、受ける印象は、実在のアナとも、読者の小説の中の想像上のミランダとも違う。それは、新しい創造として、アナ以上の進化を遂げた存在となった。映画版が、小説版を愛する人の期待を裏切らなかったのも、新しい創造ゆえのことだろう。     アンのアシスタント経験のある、作者ローレン・ワイズバーガーを投影させているとされる、主人公アンドレア・サックスの目線で語られる。カリスマ編集者の実像と虚像。   そのアンバランスは、世の女性たちの「装う」ことへの尽きることのない欲望をファッションビジネスへとつなげるパイプ役として、一定方向へ導くカリスマを巧みに描いている。そして、その仕事の不条理なまでの過酷さもよく表している。   この作品の最大の功績は、副次的に多くの作品を生み出したことにあるだろう。アメリカの人気テレビ番組『アグリー・ベティ』は、元々はコロンビアのテレビドラマ。アメリカ版の製作あたり、新たな味付けとして、『プラダを着た悪魔』のテイストを取り入れ、深くインスパイアされた。 また、日本でもテレビドラマ『ファースト・クラス』(フジテレビ:2014年春シーズン)にも大きな影響をあたえている。   ファッションを扱うことは、不思議と人間の本質をあぶりだすことでもある。装うことで隠される人間の何か。そこに滲み出るリアルこそが、創造者の何かの琴線に触れるのだろう。

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