結果発表「教えてください!パットについて!!」
2014年03月17日 category:ゴルファーニュース■tomo様(宮崎県 50代男性)
≪パッティングの悩み≫ショートパットに自信がない
≪ベストパット≫昨年10mののぼりのラインが決まった
■きゅうちゃん様(愛知県 50代男性)
≪パッティングの悩み≫打ち出す力加減がイメージ通りにいかない
≪ベストパット≫プロのレッスン
5年ほど前5mの傾斜上からのロングパットがはいった!
<編集部より> 今月もアンケートのご回答ありがとうございました。やはり、ロングパットが決まると爽快ですよね。ベストパットのご回答もロングパットに集中しました。今月の「ショートゲーム・マスター」は、ロングパットを採り上げています。ぜひ参考になさってください。
交換してますか?あなたのグリップ。
2014年02月13日 category:ゴルファーニュース
冬はどうしてもラウンドの回数が減ってしまいますね。そんなときは、忙しい時期にはできないことをやってみることが大切ですよね。
その代表例がグリップの交換ではないでしょうか?グリップ交換によって春のラウンドに備えてみませんか?
Golf Grips at the 2008 PGA Golf Show / danperry.com
★グリップは年1回の交換がベスト!
交換の目安は約40ラウンドとされています。アマチュアの方で、年間のラウンド数が40を超える方は少数派かもしれませんが、グリップはゴム製であるので、劣化は避けられません。グリップが古くなると、当然ですがグリップ力が下がります。その結果、余計な力みにつながります。年に1回を目安に交換しましょう。
★ベストな太さを探しましょう。
グリップ交換をするときのポイントは、どのクラブも太さが均一になるようにすることです。シャフトの太さは同一メーカーでもモデルが違うと微妙に変化するもの。複数のメーカーのクラブを使い分けているゴルファーなら尚のことです。自分の手になじむ太さを探しながら、均一に揃えていきましょう。その際は、下巻きで調整します。
★細いグリップ、太いグリップ
細さ、太さはお好みで構わないと思いますが、どちらのタイプが好みかを意識していない方は、「太いグリップは、手が大きく、パワーに自信のある人」が向いています(細いグリップはその逆)。
★グリップ交換は低コスト、低リスク
クラブの交換は経済的にも、慣れや準備という点でもリスクが高いといえますが、グリップ交換はそこまでの負担はありません。ドライバーなどグリップが気になるクラブのグリップをまず交換してみてみませんか。クラブが原因だと考えていたいろいろなトラブルが解決したということも多いのです。
Mei-hin倶楽部~テーラーメイド・ジェットスピード・ドライバー~
2014年02月13日 category:ゴルファーニュース★テーラーメイド・ジェットスピード・ドライバー
テーラーメイドの攻勢が止まらない。ライバルは自社の別ブランドといわんばかりの新機軸のクラブを提供し続ける同社。今回も、新しいドライバーを市場に投入してきた。その名は、「JETSPEED」。名前が示すとおり、ヘッドスピードの向上に技術の力点を置いたクラブだ。
注目すべき点は、テーラー社がロー・フォワード・シージー設計と呼んでいる重心の位置の改良だろう。低く、前においたことで、バックスピン量を減らすことに成功したとする同社。このクラブはいわゆる浅重心設計。日本では、深重心設計が主流だが、テーラー社は、浅重心で勝負をするという。これが、吉と出るか凶と出るか。まずは手にとって、試打してみて欲しい。
【価格 39,800円 (税込) 送料別】
Man is Small / tinou bao
ゴルファーの皆様こんにちは。編集部のイチコです。今月のGOLF-MODEはいかがでしたか?今月のTRAVEL-MODEはエジプト特集です。エジプトは首都カイロ周辺をはじめ、美しい海岸線の紅海沿岸など景観の優れたゴルフ場が充実しています。クレオパトラが過ごしたことでも知られるアレキサンドリアにはイギリスの貴族によって建設された本格英国式のクラブもあります。今なお政情が不安定なエジプトではありますが、いつかはピラミッドを望みながらのプレーを夢見ています(イチコ)
時を超える底力。PING EYE2 XG WEDGE
2014年01月17日 category:ゴルファーニュースPING(ピン)というメーカーは、ゴルフの世界を塗り替えてきた先駆者である。
普通名詞になったピンタイプパターという存在に留まらず、「キャビティ構造」という常識を打ち破るアイアン製法へのアプローチ。
これまで存在しなかった全く新しいゴルフの世界を創造する力。その源流は、創設者カースティン・ソルハイム氏の存在に行き着く。そして、ミレニアムの今も彼の影響力は健在だ。現在のPINGは、彼の思想を土台とする伝統あるゴルフメーカーとなっている。
PINGのクラブの根本となっている思想が、ご存知の「トゥヒールバランス」である。クラブヘッドの重量を先端(トゥ)と根元(ヒール)に分散させるというこの考えは、すべてのクラブに貫かれている。
そんな、PINGが1982年に発売したPING EYE2は、多くのゴルファーの支持を得た名器だった。当時の難しいクラブを使いこなせてこそ一流の風潮をも打破する使い勝手のいいクラブだった。独特のソール形状は、特にバンカーで威力を発揮。SWよりも使いやすいとの評価を得ており、なかなか手放さないゴルファーも多かったのである。
そんな、PING EYE2の伝統を受け継いで、PING EYE2 XG WEDGEは、グーズネックのフォルムも含め当時のままの姿で復刻している。
高く評価された優れたバンズの効きは当然に健在。フェースの開き加減で高低差を打ち分けられる高い機能性。
PING EYE2の言葉の響きに新鮮さを感じるゴルファーも、懐かしさを感じるゴルファーも一度手にして欲しい。
もちろん、評価はあなたの厳しい目で判断してほしいが、きっとその一定の納得感を得られるだろう。
Ponte Vecchio detail / Jo@net
ゴルファーの皆様こんにちは。編集部のイチコです。旅において「最古」や「秘密」という言葉は非常に魅力的です。今月のTRAVEL-MODEでは、フィレンツェで最も古いといわれる「ヴェッキオ橋」にある秘密の回廊「ヴァザーリの回廊」をご紹介しています。ここは、ルネサンス期に圧倒的な財力でフィレンツェを支配したメディチ家ゆかりのスポット。ヴェッキオ橋付近は金細工店がひしめいておりますので、資産家の栄華に思いを馳せながら、誰かへのプレゼント選び・・・なんていかがでしょうか?(イチコ)
結果発表!あなたの今年のベストグロス!
2013年12月16日 category:ゴルファーニュース11月号のアンケート「教えてください!あなたの今年のベストグロス」へのご回答ありがとうございました。
アンケートにご回答くださった読者様の一部を掲載いたします。
■matuno様(静岡県 60代男性)
≪ベストグロスを出された時期、ゴルフ場、スコア≫
11月12日 リバー富士(静岡県)CC
≪ここを改善できた!と思えること≫
アプローチ
■arasi530様(埼玉県 40代男性)
≪ベストグロスを出された時期、ゴルフ場、スコア≫
JGM笠間(茨城県) スコア102
≪ここを改善できた!と思えること≫
アイアンの距離感
■かんちゃん様(埼玉県 40代男性)
≪ベストグロスを出された時期、ゴルフ場、スコア≫
9月12日 栃木カントリークラブ(栃木県) スコア88
≪ここを改善できた!と思えること≫
ドライバーの方向性(アドレスの徹底チェック)
■ケンスケ様(東京都 40代男性)
≪ベストグロスを出された時期、ゴルフ場、スコア≫
-
≪ここを改善できた!と思えること≫
ドライバーがそれなりに飛ぶようになった
■ジュンスン様(愛知県 40代男性)
≪ベストグロスを出された時期、ゴルフ場、スコア≫
11月23日 西日本スリーハンドレッド(三重県)スコア95
≪ここを改善できた!と思えること≫
ドライバー安定
■ムッシュ様(東京都 60代男性)
≪ベストグロスを出された時期、ゴルフ場、スコア≫
5月22日 中央都留cc (山梨県)スコア85
≪ここを改善できた!と思えること≫
パッテングの安定(アドレスを変えた)
■シン様(埼玉県 40代男性)
≪ベストグロスを出された時期、ゴルフ場、スコア≫
8月12日 皐月ゴルフ倶楽部 竜王コース(福岡県)
≪ここを改善できた!と思えること≫
SWを使ったアプローチ(50Yをとことん練習した)
■oman1083様(愛知県 女性)
≪ベストグロスを出された時期、ゴルフ場、スコア≫
9月30日 鳥羽カントリー(愛知県) スコア126
≪ここを改善できた!と思えること≫
パッティングの強さ(分数換算すること)
■たか様(大阪府 50代男性)
≪ベストグロスを出された時期、ゴルフ場、スコア≫
10月15日 堺カントリー(大阪府)
≪ここを改善できた!と思えること≫
アイアン(方向性)
<編集部より>
今月もアンケートのご回答ありがとうございました。皆さんのベストグロスはいかがだったでしょうか。やはり秋での達成がみなさん多いようですね。気候のいい時期に好調の波を合わせる工夫が大切ですね。春先はラフの成長がまだそれほどでもないゴルフ場も多いので、スタートダッシュもいい方法かもしれません。
クラブは握らない!~スコアアップ戦略会議~file.6
2013年12月16日 category:ゴルファーニュース「クラブは握らない!~スコアアップ戦略会議~」は、「分析力」「戦略力」を高めることでスコアアップを目指します。数字を管理することは、ゴルフが上達すること。上達のための情報管理、分析、戦略のマネジメントを提案させていただきます。
今回の議題「年末特別編!2014年の年間予算を立てよう!」
今回は、年末特別編としてお金の話をしたい。ゴルフは戦略性を問われるスポーツであるが、その戦略にはお金の使い方も含まれるはずだ。そのための思考法についてご提案したい。
まずは、今年の決算をすることから始めよう。カード決裁が多いと、特に自分が年間ゴルフにいくらお金をかけているの概算があいまいなりがちである。用具、練習代、ラウンド代だけでなく、その間の交通費(ガソリン代)も含め費用の総枠を計算しておこう。その際、無駄な支出がないかもチェックしておこう。
以下、図のチャートに従ってお話しする。前提として、前年分程度のお金を使うこととする。
年間予算を決める前に、大切なことは2014年の行動目標を定めることだ。今回は、ドライバーの飛距離をアップさせる課題をもっているゴルファーを例にとって考えよう。
この例では、お金の分配先は主に3になるだろう。
― A:用具 ―
もし、あなたが忙しく、あまり練習やラウンドに時間を割けない場合、用具にお金をかけることをおすすめしたい。現代のゴルフは用具にお金をかけられるならば、それに越したことはないという現実がある。あなたが忙しいことを逆手にとって、予算を用具に重点配分するのである。前年より何回ラウンドが減るか、練習代が減るかからいくら用具代にまわせるか算出して、買いたいドライバーを選ぶといいだろう。
― B:レッスン ―
もし、あなたが安定した生活リズムを刻むことができる環境になるならば、レッスンの受講にお金をかけることをおすすめしたい。自己流の解決策よりもいいアドバイスを受けることができるだろう。レッスンを受けてそのエッセンスを自分のものにするためには、結果としてスイングの改造に着手することにもなる。それを受け入れるだけの心と時間の余裕を持っておけるならばレッスンにお金をかけるべきである。
― C:練習量 ―
もし、あなたが時間に余裕があるのならば、練習量にお金を費やすのも有効な方法だ。ゴルフもスポーツ。練習量は、方法を誤らなければ、結果に結びつきやすい。無駄を省き、その資金を練習に回すのである。
年間計画の行動目標が決まれば、アプローチの方法が見えてくる。そこで、問われるのがお金の使い方である。それに付随する時間の使い方も含め、お金の配分先が決まってくる。このアプローチは、見方を変えると自分への投資先の選定である。その投資がスコアアップという形で回収するための方法を計画的に行う。これもひとつのスコアアップ戦略である。
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出雲大社、4つの鳥居とにぎわい。
2013年12月16日 category:ゴルファーニュースおおむね60~70年に一度、遷宮を行う出雲大社。20年に一度の伊勢神宮の遷宮と2013年は奇しくも重なる年になった。
出雲大社といえば、4つの鳥居が有名だ。石(鉄筋コンクリート)、木、鉄、銅とそれぞれ異なった素材でつくられている。
先にあげた鳥居の順に一の鳥居、二の鳥居、・・・と名づけられている。
参拝の順路を追って出雲大社の魅力を探ってみよう。
鉄筋コンクリート製の一の鳥居。現在、出雲を訪れる人もここをくぐることは少なくなっている。かつての参拝者は、国鉄大社線利用することが多かった。1990年にJR大社線が廃止されると一の鳥居は、ここから参拝を始める場所から出雲大社のランドマークへと役割をかえている。
二の鳥居は、事実上、現在の出雲大社の玄関口である。毎年10月に開催される出雲駅伝(出雲全日本大学選抜駅伝)もこの二の鳥居が出発点となっている。木製の二の鳥居。一の鳥居との間を神門(しんもん)通りと呼ばれ一番の賑わいをみせる。一畑電鉄の出雲大社駅もこの神門通りの中間付近にある。
鉄製の三の鳥居を経ると、銅製の四の鳥居となる。金運向上のご利益があるといわれる。銅製の鳥居は珍しい。
二の鳥居まえを「勢溜(せいだまり)」と呼ぶが、そこが人々のにぎわうもっとも華やかなハレの空間である。参拝者の気分を高揚させる装置としてのハレの場。神前の舞台装置として重要な役割をもつ。
神社仏閣には、人のにぎわいは不可欠だ。それは、にぎわいがもたらす高揚が、人々の再来を促し信仰への理解を深める狙いがあったのだろう。出雲大社の4つの鳥居もそれぞれの顔をもつことで、にぎわいを演出する重要な役割をになっている。
St.Andrews / B4bees
ゴルファーの皆様こんにちは。編集部のイチコです。海外旅行メルマガTravel-Modeでは、読者様の「今いちばん行きたい国」をご紹介しています。今月はスコットランドのアイル島のモルトウイスキーの蒸留所やセントアンドリュースなどに、いつかは訪れたいという読者様のご投稿です。セントアンドリュースといえば、ゴルフ発祥の地。ゴルファーの皆様にとっても、魅力的な場所なのではないでしょうか。お忙しい中では難しいかも知れませんが、来年は海外ゴルフも視野に入れていただけたらなぁ…と思っています。皆様、良い年をお迎えくださいね。(イチコ)
ボビー・グレース、不可視化なパターの構成要素
2013年11月14日 category:ゴルファーニュースあなたは、パターに何を求めるのだろうか?ほぼ共通する距離感の合いやすさを一歩、離れるとそこにゴルファーの個性が宿る。パター選びの旅は、このセカンド・オーダーに基づいて始まるといっていいだろう。
直進性などイメージする軌道を求めるゴルファーは、マレットなどの形状へシフトし、打感をもとめるゴルファーは、ソールの有無や素材への探求へ向かう。その方向性は、おおむねポジティブなものであり、より理想のパッティングを求めるゴルファーの欲求を担保するパターが市場を席巻している。
そんなゴルファーの心理に反する理想を掲げているのが、ボビー・グレースのパターだ。同社のパターのイチオシ性能。それが、HSM(Hole Seeking Material)という3つのスイートスポットをもつ独自技術だ。この独自技術、以外にもプロゴルファーの評価から普及することになった。プロゴルファーのパッティングは、過酷な心理状態の下行われる。プレッシャーは必然的にミスへと直結する。たとえ、スイートスポットを外しても、一定の距離感を確保できるこの技術は、多くのプロゴルファーに支持された。2012年、全米女子オープンを制した、チェ・ナヨン選手もその一人だ。
ボビー・グレースは、1989年からパターデザイナーとしての活動を開始。1994年にデザインした「ファットレディ」がニック・ブライスの目に留まり、彼のパターに採用。多くのゴルファーの知るところとなった。
そんなボビー・グレース、およびそのスタッフのパター製作の原点は徹底的なデータ主義だ。つねに契約プロに帯同し情報を集める。その得られた情報は、パターづくりへとフィードバックされる。データから得られた必要性は、ボビー・グレースのパターの形状や機能となってよみがえるのである。
独自のデザインにより、エキセントリックな印象もあるボビー・グレースのパターだが、実はそれは情報集積の結実した形なのである。
fun drive fun golf ~乗るを楽しむ~
2013年10月16日 category:ゴルファーニュースfun drive,fun golf ~File.no1. Road to Awa city Tokushima prf.~
「佐藤謙太郎さんのコースで回ったことはあるかい?」
景観を楽しみながらゴルフをしたいという要望に、友人はこう答えた。その佐藤さんって設計者?という返答に、私が同氏を知らないことに気がついた友人は、そうだという返事と共に、彼のことを調べる前にまず彼の作品の上で踊ってみることだなとアドバイスをした。
Audi Q7 (Facelift) front 20110115 / M 93
「乗り心地はさすがアウディだと感じるんだけどね。如何せん燃費がね…」この車のオーナーの微妙なコメントが脳裏を横切る。アウディQ7が今回の相棒。高級SUVながら舗装道路を好む都会派。悪いね、今日の行き先は地方なんだけど。そうつぶやいて、早朝の首都高に乗った。
「ガソリンは、半分だよ。ちまちま給油してね」オーナーのこの言葉のとおりに私は、50Lほどの化石燃料を積み、東名、名神を西へ下る。目的は約650km先。給油は淡路島で1回。神戸淡路鳴門自動車道を抜けると徳島県阿波市はもうすぐだ。
to tokushima / FooNar
1998年開業のJクラシックゴルフクラブ(徳島県阿波市土成町)。佐藤謙太郎氏の作品の代表作だ。1番H。長距離ドライブの疲れが腰に残っていた…はずだったのに。視界に入る景色がその感覚を奪った。広角のフェアウエイ。ここでゴルフをする高揚感を喚起させる心憎い演出だ。丘陵らしさを感じるアウト。6番の池は、オアシス。佐藤氏の掲げる「ゴルフコースは雄大で美しく、かつ戦略的であるべき」のコンセプトが心に沁みる。
ゴルフ場設計を手がける(株)M&Kの代表をつとめる佐藤氏。現役の設計士にとって、今の日本は厳冬の時代だ。新規のゴルフ場はほとんどつくられず、佐藤氏の日本国内での仕事も改造が主体だ。横浜カントリークラブ東コース(神奈川県)、大月カントリークラブ(山梨県)の名をあげれば、合点がいく方も多いだろうか。
Jクラシックゴルフクラブ
徳島県内だけでなく、他県のゴルファーも多く訪れる人気のゴルフ場。非日常の空間である、ゴルフ場をさらに非日常へ誘う。広いフェアウエイ、長い距離の開放感が魅力。
(徳島県阿波市土成町秋月字明月176-1 徳島自動車道・徳島 5km以内)
丘陵コースらしさを活かしたアウトから一転、インは、やしの木や池をふんだんに取り入れ南国テイストを演出。広々としたレイアウトはリゾート気分を満喫させてくれる。モスト・インプレッシブホールは、やはり18番。池と砂のハザードの共演。佐藤氏の戦略性の意味を心に刻むホールになっている。友人の言葉に感謝してホールアウト。佐藤氏のゴルフ場は、まず知るより楽しむである。
大轟の滝 / Stephen Wheeler
東京へ帰る前に、大轟の滝(徳島県那賀郡那賀町)に立ち寄る。道すがら、今回の相棒アウディQ7のご機嫌のエンジン音が山峡にこだました。
テーラーメイド、創造のビオトープ
2013年09月12日 category:ゴルファーニュースビオトープ。多様な生物の生息を可能にする空間…。そこは生命を育む場であり、それは言い換えると未来を創り出す場でもある。
もし、メーカーをひとつのビオトープとみなした場合、どのような条件が必要か。それは、技術者を育て、市場性の高い製品を生み出せる環境であることは、万人の共通認識だろう。ただ、それが最も難しく、最も達成されていないことなのであるが…。
9月。新作ドライバーが発売される。それは、次のような機能を謳う。
ヘッドが黒(メタリックブラック)で、
いわゆるカチャカチャ度を減らし、
叩かないと飛びにくく、
ロフト角を選べる。
これだけ書けば、テーラーメイド社のメガヒットドライバー、R1を意識し、それに対抗するドライバーであることは明らかであろう。そして、驚くことにこのドライバーが、同じテーラーメイド社から発売されるのである。
それが、SLDRドライバーである。
自ら創り出した市場に自らの製品で挑むという構図。多くのメーカーにはなかなかできない離れ業である。ヒット作に固執し、市場性を劣化される例は多く見られても、成功の法則に自社製品で挑戦するという例は、ほとんど皆無だからだ。
このドライバーのセールスポイント、
ソール内に配置されたレール上で、ウエートを自由に変えることができる。
B・スネデガーが使用し、カナディアンオープンで優勝した。
これらは、あまり意味のなさない枕詞なのかもしれない。つねに市場に自社製品の存在を問う姿勢をもつテーラーメイド社の新作ドライバーであることが重要なのだ。
メーカーにとって、激しい生存競争を生き抜く知恵。それは、つねに新しい製品を生み出そうとする熱意であり、意欲である。たとえ、自らスマッシュヒットを生み出しても、つねに貪欲に市場拡大を狙う。
米国コカ・コーラ社の中興の祖、ロベルト・ゴイズエタは、清涼飲料水のシェアで数十%を占めることに安住する役員に対して、人間が必要とする水分量に対して、自社製品のシェアはほとんどゼロであることを指摘し、従業員の慢心を諌めたと言う。市場に対する貪欲さは、不断の努力なくしては社風になじんでこないものなのだ。テーラーメイド社はそれがきちんと担保されているのであろう。
であるならば、テーラーメイド社内の技術者同士の競争は、苛烈なものであろうことは想像に難くない。その環境は、時として快適なものではないのかもしれない。しかし、その環境の中から強くたくましい市場性の高い製品が生み出されていることは紛れもない事実である。そして、その環境は、まさにメーカーのビオトープそのものではないだろうか。
ゴルフ練習場。身近で切実な大きな問題。
2013年08月09日 category:ゴルファーニュース
River Club driving range / Andrew Deacon
一定のゴルフキャリアをもつ東京在住のゴルファーにとって、「芝ゴルフ練習場」を知らない人はいないだろう。この練習場は、新橋、浜松町、三田、麻布に囲まれた芝公園内にあった。芝ゴルフ練習場と聞いて去来する感情は、愛憎共々ゴルファーによってさまざまだろう。
ただ、ここで白い放物線を描いたことのあるゴルファーならば、この練習場が、たとえステイタスを持つ場所であったとしても、たとえ他の追随を許さない好立地だとしても、ここの練習代は高かったという意見に賛同してもらえるだろう。現在の東京メトロ東西線の木場駅すぐにあった「ゴルフガーデン東陽」も同じく「出費の痛いゴルフ練習場」として有名だった。
ともに都心に立地していたという共通点をもつこのゴルフ練習場。今は、もうその姿はない。
芝公園 / Kentaro Ohno
東京に限らず、都市部在住のゴルファーにとってゴルフ練習場確保は切実な悩みになっている。平成13年にまとめた経済産業省の統計によると、東京都内のゴルフ練習場数は204。これは前回調査(平成11年)よりも16%の減少だった。当然のことながらこの数字は現在はもっと悪くなっているだろう。
ゴルフ練習場は、一定の敷地面積が必要なビジネスだ。都市部にある既存のゴルフ練習場は、かつて入手したまとまった土地を活用してなんとか存続しているのが現状だ。マンションや商業施設の建設用地として目をつけられたゴルフ練習場の土地を目当てに経営者が不動産開発業者から受け取った名刺が、束のようになり、廃転業を促す甘いささやきが耳元からなかなか消えない…そんな状況だろう。「芝ゴルフ練習場」も「ゴルフガーデン東陽」もゴルファーに相応の負担を求めるハイエンドのビジネスモデルだったが、結局は閉鎖の流れに逆らえなかった。
Diversey Golf Driving Range > Balls / danxoneil
人の動きを川の流れに例えるとゴルフ練習場は上流に位置する。ゴルフをしない人がゴルフを始める最初の接点のひとつがゴルフ練習場である。この上流が細れば、下流に位置するゴルフ場経営もプロゴルファーもレッスンプロも干上がってしまう。ゴルフ練習場の減少は、ゴルファー人口減少と直結するのだ。
ゴルフ人口が右肩上がりだったころは、ゴルフ場もゴルフ練習場もバラバラに動いていても問題はなかっただろう。しかし、今はお互いが自分たちのビジネスを発展させる仲間としての意識を持たなければならないと感じている。ゴルフ界の共通の利益を掘り起こすという観点で連携する動きが活発化することを期待せざるを得ない。
先の2つのゴルフ練習場。たとえ、1球30円近くもするボール代であっても、やはり存続してもらいたかった。これも先と同じく賛同してもらえる意見ではないかと思う。なくなってしまえばもう、二度と都心には、ゴルフ練習場はできないのだから。
イノベーションの萌芽~ゴルフのミライ~
2013年04月25日 category:ゴルファーニュースオーストリアの経済学者、シュンペーターは言った、「イノベーションが経済を発展させる」と。もし、それがゴルフの発展にもあてはまるのだとするならば、ゴルフのイノベーションとは、何であろうか?技術革新であろうか、新しいサービスだろうか、全く新しいゴルフ理論であろうか。
イノベーションの萌芽~ゴルフのミライ~は、あらゆるゴルフの新しい胎動に着目。その未来を考察する。
今回は、帝人株式会社(大阪市)グループが開発した、新素材「ナノフロント(R)」に着目する。
nano(ナノ)。ミリが0.001(千分の一)を表すのに対して、ナノは、0.000 000 001(十億分の一)を示す。帝人が開発した、ナノフロントは、繊維1本あたり700ナノメートルの細さ。メーカー発表値で、髪の毛の約1/86、断面積換算では、約1/7500の細さしかない。この細い細い繊維がゴルフを変えようとしている。
アクシネットジャパン(東京都江東区)は、この細い繊維に着目。『ナノロック』の製品名で「フットジョイ」ブランドのグローブに採用した。細い繊維で何が変わったのか?それは、
・皮膚との接点が小さくなったため、高い密着感と適度なつけ心地を実現。密着感は、高いグリップ力を生む。
・細い繊維ゆえに、繊維間の隙間が広く通気性と撥水性が高くなった。不快な蒸れもなく、雨や汗に強い。
であるが、それ以上に革命的となったのは、その薄さだ。
細い繊維ゆえに実現した薄さは、従来のグローブの概念を覆した。天然皮革や人工皮革のグローブが主流であるゴルフグローブゆえに、その薄さは異端に感じるゴルファーもいるだろうが、その感覚は、これまで薄いグローブが存在しなかったゆえだと思われるのだ。そもそも、グローブに一定の厚さが必要だという理由はない。むしろ、素手に近い感覚はゴルファーの要望に近いはずだ。
この薄いグローブ誕生は、ゴルフグローブの大きな分岐点になるだろう。グローブに素手に近い感覚を求めるゴルファーは、このグローブを手放さないはずで、この市場の一定の支持層となると考えられる。このグローブが浸透するにつれて、決して少なくないゴルファーがこの薄いグローブへ乗り換える可能性は十分だ。
ナノロックの成功によりダンロップ、ブリヂストンもこの分野に参入。供給体制も整いつつある。
このナノフロントは、素材にポリエステルを使用している。ポリエステルは、被服に多く活用されており、大半のスーツの裏地はポリエステルである。また、ペットボトルの素材もこのポリエステルの仲間である。
筆者がナノフロントに着目するのは、帝人が取り組んでいる「繊維を細くする技術」へのアプローチの進展にある。ナノフロントは、比較的構造が単純なポリエステルが素材であるが、今後この技術が発展すれば、ポリエステル以外の素材で細い繊維がうまれてくるだろう。その都度、画期的なゴルフ用具がうまれる可能性が高い。さまざまなメーカーがゴルフ用具への応用を試みることが予想されるからだ。グローブはもちろん、グリップ、ウエア、キャップ(サンバイザー)に留まらない発展が期待される。
そう遠くない将来に、私たちは天然芝とほとんど変わらない風合いをもつ人工芝でパットの練習をしているかもしれないのだ。
たとえ、小さなテクノロジーの進化であっても、ゴルフへ影響を与える。ゴルフは技術と資本の親和性が高い分野だ。いろんな「今」着目し、ゴルフへの波及効果を考えることもゴルフの楽しみの一つであるといえる。
名設計家のラビリンス。デズモンド・ミュアヘッドのデザイン
2013年02月21日 category:ゴルファーニュース
Mission Hills Country Club, Rancho Mirage, California / danperry.com
「このゴルフ場を設計した人物は何を考え、何を想ったのだろうか?」
デズモンド・ミュアヘッド(1924年~2002年)
彼の手がけたゴルフ場でプレーをした経験をもつゴルファーのほぼ全てに共通する思いなのではないだろうか?斬新、個性的などという言葉では、説明できない独特の世界観を有するゴルフ場を遺した稀有の設計家を追う。
歌手として活躍する一方で、女子プロゴルフ界の発展に貢献したダイナ・ショア。彼女の尽力で産声をあげた大会の系譜をもつクラフト・ナビスコ選手権。春の訪れを告げ、LPGA(米国)の歴史に名を刻む伝統あるこの大会は、ロサンゼルスから西へ車で2時間ほどのランチョ・ミラージュにあるミッションヒルズ・カントリークラブで行われる。
このゴルフ場の設計を手がけたデズモンド・ミュアヘッドは、イギリス出身でケンブリッジ大(英)、ブリティッシュ・コロンビア大(カナダ)で建築や造園学を学んだ。
このころのミュアヘッドは、アーノルド・パーマーやジャック・ニクラウスら名ゴルファーと組んで仕事をしていた。ニクラウスとのコンビで設計したミュアフィールド・ビレッジ(米国・オハイオ州)は、ゴルフ設計家としての彼の名を世界に知らしめた。
美しく、水と緑が調和した流線型の設計。ニクラウスとのコンビだったゆえに「ミュアヘッドらしさ」は、希薄化しているのかもしれないが、ゴルファーへの多くのものを訴えるには十分なゴルフコースである。
しかし、この後突如、ミュアヘッドはゴルフコース設計の世界から姿を消す。
ストーン・ハーバーゴルフクラブは、10年の空白を経てゴルフコース設計に戻ったころの設計である。10年の歳月は、この設計家をどのように変えたのか?
波のようにうねるアンジュレーションがきついフェアウエイだろうか?大胆に組み入れるウォーター・ハザードだろうか?
それは、表面的なものでしかないだろう。そう言いたくなるのは、彼が日本にその答えの断片を遺しているからだ。
富士クラシック。葛飾北斎の『富嶽三十六景』をイメージしたとされるこのコース。ここでのラウンドは、ほぼ全てのゴルファーに忘れられぬ記憶として残される。改めて紹介するのがはばかれるほどに有名となった17番。ミュアヘッドは、『富嶽三十六景』の代名詞、「神奈川浪裏」を大胆にグリーンのデザインに取り入れている。
しかし、その大胆さの一方で富士クラシックのコース全体のイメージは「地味」である。地味だと感じる理由は、新陽カントリー倶楽部の存在があるからだ。
これでもかとゴルファーに見せつける大胆なレイアウト。視界に飛び込む強烈な印象を刻む「新陽」の各ホール。この強烈なイメージの洗礼を受けると、「富士クラッシック」は地味な印象を受ける。
ミュアヘッドは、なぜこのようなコントラストを描いたのだろうか。答えは「ゴルフ場がどこにあるか」にあると私は思う。
富士山を臨む「富士クラッシク」は、富士山の存在こそが主である。大胆なデザインは平面化させて、3次元的なデザインは富士の存在を前面に出す。視点は遠くの富士から徐々に手前に移るようにする。「地味」なデザインは、そのような仕掛けに基づくものではないか。一方、そのような背景がない「新陽」は、リンクス風バンカーなど立体的なデザインを豊富に入れる。
ミュアヘッドが大切にしたのは、自らのイメージと景色との融合ではないだろうか。そう考えると、この設計家の自己主張の意味が見えてくる。ゴルフ設計家の自己主張。ゴルフ場は、その存在が巨大な造形物であるが故に、周囲の風景と切り離せない宿命をもつ。であるならば周囲の景色とのマッチングは細心の配慮が必要となる。富士と新陽の異なるつくりは、10年の空白の末にたどり着いたこの設計家の境地が凝縮されているように思えてならない。
哲学や心理学にも造詣が深かったされるミュアヘッド。あらゆる要素が溶け込んだ彼の思想が詰まったコースでプレーすることの本当の楽しみは、彼の思考回路に入り込む楽しさなのかもしれない。
YAMAHA。技術で勝って、ビジネスも勝て!
2013年01月23日 category:ゴルファーニュース2012年は、「ヤマハ」のシーズンだった。同社と契約する賞金王、藤田寛之プロと谷口徹プロが大活躍。技術に一家言ある2人のプロが愛用するクラブ。職人気質のメーカーの努力が結実したシーズンでもあった。しかし、ビジネスとしてヤマハを見ると、脆さが気になるメーカーでもある。好きなメーカーだけに残念だ。ビジネスとしてのヤマハの課題は、現在多くの日本の製造業が抱える課題でもありそうだ。
「ヤマハは嫌いだ」と口にするゴルファーにあまりお目にかかったことがない。たぶんあなた自身もあなたの周辺のゴルファーも同じだろう。職人気質を好む日本人にとって、技術に徹底的にこだわるヤマハのメーカーとしての姿勢は、シンパシーを感じるに値するメーカーなのだ。ヤマハが「機会があれば」チャレンジしたいメーカーの一つであることは、間違いないだろう。
では、あなたのゴルフクラブセットの中に、ヤマハのクラブは入っているだろうか?
「イエス」と答えたゴルファーは、きっとそれなりに満足しているはずだ。ヤマハの製品は、それくらいの実力がある。「ノー」と答えたゴルファーの理由の大半は、「まだ、ヤマハを手にしてみようという気にならない」ということだろう。国内2強のD社、B社を愛用しているゴルファーならば尚のことだ。言い換えると、ヤマハは潜在的な市場を国内に抱えていることになる。であるならば、「魅力的に見える隣の芝生」として自社の製品をより青くみせる努力はビジネス的に重要な戦略となるだろう。
それが「inpresX」ブランドの育成ではなかったのか?
「inpresX」シリーズの2013年の展開は、このRMX(リミックス)が担うのだが、その新作発表会で前面に出たコピーが「解体」であった。ヘッドとシャフトを別売りすることから「バラバラ」にするイメージからそれが来ているのだろう。現状に安住せず、新しい試みをするヤマハらしさであるし、こういう挑戦は大歓迎である。
ただ、問題はメーカーが発するメッセージがなぜ「解体」なのだろうか?ということである。
私達ユーザーは、そのバラバラに売られたヘッドとシャフトをどのように組み合わせ、自分のゴルフに役立てていくかにこそ関心があるのだ。「解体の先」こそが、私達にとって重要なのだ。もちろん、興味があるゴルファーやコアのユーザーは有料雑誌を買って、使い方をマスターしようとするだろう。しかし、「これからのヤマハユーザー」にとってはこのような訴え方では、ヤマハの敷居は高く感じるのではないか。
「日本の家電メーカーの機能は、むずかしすぎるものが多い。多機能についていかない消費者も増えている」通販大手ジャパネットたかた(長崎県佐世保市)の高田明社長は、数年前にこう発言している。多機能を謳う一方で、ユーザーにとって理解の難しい機能を搭載する日本の家電メーカーの姿勢に疑問を呈している。販売の最前線に立つ同氏にとって、この疑問はより切実に感じたのだろう。新しい機能がユーザーにとってどんなメリットがあるのか?それをはっきり示さない、示せない日本の家電メーカーのうち数社は数年後の現在、巨額赤字に転落した。同氏の発言は、この未来を予測していたかのようだ。
ヤマハに限らず、日本のメーカーの技術の追求は、決して衰えさせてはならないストロングポイントである。しかし、これからの時代は、それだけでは不十分である。自社の製品を使えば、どのような未来が待っているかを強く訴える必要がある。その機能が、いかに新しく、いかにユーザーの未来を変えることができるのか。それを強く示す必要がある。例えば、アップル社のiPadの企業向けCMはそれが端的に出ている。自社製品を手にしたときのイメージをいかに喚起させることができるか。そのアピールがより強く求められる時代になったのである。
私は、ヤマハのメーカーとしての潜在能力を高く評価している。一方で、日本のメーカーの多くが抱える問題を克服できていないとも感じている。「inpresX」ブランドは、ぜひ大切に育ててもらいたい。発するメッセージは創造的であるべきだ。「解体」では未来を語っていることにはならない。私達は、「inpresX」を使えば、こんな楽しいゴルフライフが待っているという未来が見たいのである。
プロの思考、プロの技。L.ドナルド@宮崎ダンロップフェニックス
2012年12月17日 category:ゴルファーニュース高度化された戦略の結晶であるプロの業(わざ)。ケーススタディの手法を用いて、これをアマチュアゴルファーにも役立つ法則へと導いてみよう。
今回は、ルーク・ドナルドのダンロップフェニックストーナメント3日目を採り上げる。初日-6、2日目-7のロケットスタートで首位を独走したドナルド。しかし、3日目は、パープレーを強いられる展開に。しかし、この3日目にこそ、彼が世界のトッププレーヤーである真髄が詰まっていた。
安定性の根源とは何か?
ルーク・ドナルドといえば、アイアン。「ショートゲームが自分のプロゴルファーとしての50%を占める」と言い切るほどの絶対的な強み。道具の進化に伴い、長くなる一方の欧米のコースセッティングにあって、「飛ばないドライバー」で結果を出し続ける稀有のプロゴルファー。
彼の生き様から届くメッセージは、「自分の強みを伸ばしなさい」だろう。まずは、これを肝に命じたい。
今回の話は、ここからである。
11月17日(土)。宮崎は雨だった。強風と豪雨の悪コンディション。数時間の中断を挟むほどの雨。多くのプロゴルファーがスコアメイクにてこずる展開。この日に限っては、ドナルドも同じだった。3バーディー、3ボギーのパープレー。2日目までの-13の結果から考えると急ブレーキがかかったといえるだろう。
数字は正直だ。平均ストロークは当然として、平均パット数、パーキープ率、パーオン率も軒並み2ケタ順位。悪コンディションと自身のショットの不調。それがよく表れている。しかし、そんな状況下でドナルドは、信じられない数字をたたき出していた。
フェアウェイキープ率。これが堂々の1位タイだったのだ。
この数字が何を意味するのかは、最初のドナルドの強みと絡み合ってくる。アイアンの強み。これを活かす為の絶対条件は何か?それはミドルホール以上ならばフェアウェイキープである。この前提が覆れば、自分の強さを発揮することはできない。ラフからベストなアイアンショットは打てないからだ。ドナルドは、このような状況下にあっても、正確にフェアウェイを守れるドライバーショットを持っていたのである。
そこで学ぶべきプロの業(わざ)。
自分の強みを知り、それを磨く。まずはこれが大切なことだ。そして、それと同等、いやそれ以上に自分の強みを活かす舞台を整えることを重視すべきだ。もしあなたが、ミドルパットが得意なゴルファーだとしよう。それにも関わらず4オンばかりするようでは、その強みを活かすことはできない。確実に2、3オンできる技術をも重視するべきなのだ。
自分の強みを磨く。その「壱の矢」を活かす為に、「弐の矢」の技術を磨く。自分のスタイルは、そのようにしてつくりあげていくべきなのである。
ルーク・ドナルドの安定性の根源。それは、アイアンの強みを活かす、ドライバーショットの技術の高さにあったのである。
★GOLF-MODEのルーク・ドナルド関連記事はこちら。
特集「みんなで共有、みんなの知恵」
2012年11月21日 category:ゴルファーニュース10月号アンケート「教えてください!アイアンの得意な飛距離」にたくさんのご回答ありがとうございました。お寄せいただいた皆様のご意見は、実戦で試行錯誤されたテーマだっただけに含蓄に富むものばかり。それで今回、「みんなで共有、みんなの知恵」という特集記事としてご紹介いたします。
「飛距離が半端な場合、どのように調整していますか?」
今回のアンケートでは、このテーマが白熱!読者様の知恵を拝見させていただきました!
まずは、一番の多数派となったのが、
「番手を上げて調整」(ゴルフの達人様・奈良県)
に代表される「番手上げ」の皆さん。番手を上げる場合、距離を短く詰めないといけません。そこでの工夫で2つのグループに分かれました。
「番手を上げて8割程度のスイングをする」(はし様・長崎県)
「番手を上げて軽く打つ」(バラード様・東京都)の皆さんの工夫です。
ラウンド中に力を抜くショットをすることで自然に、力みを減らす工夫にもなっていますね。
もうひとつのグループは、
「番手を上げてトップを小さく」(sanagiman様・愛知県、tora様・兵庫県、星王子様・茨城県)の皆さん。
この工夫が、一番の支持を集めました。「番手を上げてトップの高さで調整」(ヒデさん様・大阪府)するメリットは、スイング強度を一定に保つことができることでしょう。安定感のあるコンパクトなスイングを心がけておられる印象です。「番手を上げてフォローを小さく」(ぴーすけまろん様・北海道)は、そのよい例かと思います。
次の支持を集めたのは、
「スイングのふり幅」(ローズマリー様・兵庫県)、
「フリ幅で調節する」(まさるちゃん様・長野県)の皆さん。
ふり幅調整のメリットは、スイングリズムの安定。スイングリズムは、多くの女子プロゴルファーが大切しているとても重要な考え方。「番手は変えずスリークウォーター」(テツシ様・神奈川県)、「トップ位置を変えて(調整)」(ikemenn様・大阪府)のように自分に合った幅を掴めれば強い武器になりますね。
また、フルスイング重視で工夫をされている皆さんも多くおられました。考え方は、2つに分かれました。
「短く握る」(sonq様・東京都)、
「グリップを短く持ってフルスイング」(ブロ様・富山県)の皆さん。
短く持つメリットのひとつは、前傾姿勢の意識が高まること。ブロ様は、気をつけていることとしてヘッドアップを挙げておられます。注意することと工夫が一体化した選択ですね。
もうひとつは、
「番手を下げてフルスイング」(シンジ様・東京都、ぴかそ様・滋賀県)。
アイアンショットはどうしてもフルスイングが、できにくいもの。「番手を下げて振り切る」(たけちゃん様・熊本県)の「振り切る」に想いがこもっておられる印象をもちました。
工夫は、ひとつとは限りません。複数の工夫を組み合わせるハイブリッド派の皆さんもおられました。
「ピンの位置と風を考えながら番手を上下させる」(ボギーパパ様・青森県)、
「スイング幅を小さくしたり、短く持ったりしている」(まささん様・三重県)、
「番手を上げてスイングの大きさを調整」(megu様・大阪府)の皆さん。
あらかじめ決めている工夫から組み合わせる方と、
「その時の、状況で決める。(コンパクトにスイング、短く握る、スライス、フックで打つ)」(akihiro様・東京都)
のように、まさにその場で決める方がおられました。工夫の引き出しを増やしておくと幅が広がりますね。
工夫に正解はないと思います。年齢、性別、体格、得意のクラブなど考慮しなければならないたくさんの要素があるからです。その中で自分にとってのベストやベターを探していくこと。これもゴルフの面白さの一つではないでしょうか。読者様のお知恵を拝借して、そう痛感しました。アンケートにご回答下さった読者様、ありがとうございました。