連載ゴルフコラム『ヨシダの部屋』Vol.6〜転ばぬ先の杖〜
2019年05月25日 category:ゴルフコラム
先日、心地よい日差しの中で悲劇を目にしました。
ゴルフの練習場でのことです。隣りでプレーしていた方が、
「イテテ!」と急にしゃがみこんでしまったのです。
筋か筋肉、関節かわかりませんが、どこかを傷めたようです。
その方、激痛でそれっきり動けなくなったため、
係りの方二人に担ぎ出されていきました。
冬の間はどうしてもカラダは固まりがちですから、
硬いままで思いっきり動いてしまうと、このようなことが起こりますね。
後で聞くと、その方は病院に行くタクシーが来るまで、
アイシングしていたそうです。
さて、今回取り上げたいのは、
このアイシングに関してです。
大リーグでは、投手が投げ終わると、
肘や肩を氷で冷やしている光景が映し出されますね。
アイシングは筋肉や関節の疲れを回復させたり、調子を整えたりするのに使われます。
捻挫や打撲の痛みや腫れをとる応急処置にも使われます。
しかし、あれだけケアをしているのに
肘や、肩にメスを入れて手術する
投手が後を絶ちません。
実際に、大リーグに移籍した日本人投手で
肘を壊さなかったのは黒田博樹のみだとか。
彼は、球団の意向を無視して投球直後のアイシングをしなかったそうです。
ちなみに僕は“アイシングしなくていいんじゃない?派”です。
ケガをして腫れたり痛かったりするのは、
損傷個所を修復するために、
栄養分を含んだ血液が集まってきて、
患部が熱を帯びて炎症が起こるから。
炎症で温度が上がると免疫細胞が活発に働き、どんどん修復されていきます。
逆にアイシングは血流をスピードダウンさせ、栄養分も供給されにくくなり、
免疫細胞の活動も鈍化して、回復が遅れるってことになりませんかね?
アイシングには、
“熱が出ているときに解熱剤を飲む的”な
“下しているときに下痢止めを飲む的”な
矛盾を感じる吉田です。
あなたは、どちら派でしょうか?
何はともあれ、よい季節になった直後の急な運動にはくれぐれもご注意を。
転ばぬ先の杖といいますが、
転んでからのアイシングの議論より、
転ばぬ先のウォーミングアップです。